白髪ぼかし   /   当店の施術例から

白髪が目立たない染め方は?明るさの差を小さくする考え方

白髪ぼかし / 当店の施術例から

この記事では、白髪が「目立って見える」理由と、明るさや色味の選び方で目立ちにくくする考え方を扱います。仕上がりや持ちは髪質・白髪の量・これまでのカラー履歴によって変わりますので、目安としてお読みください。

ご来店のお客様から、いちばん多くいただくご相談のひとつが「白髪を目立たなくしたいんです」というお話です。染めていないわけではなく、むしろきちんと染めているのに、二週間ほどで根元が気になってしまう。そんなお声をよく聞きます。

実は「白髪を消す」ことと「白髪を目立たなくする」ことは、少し違う考え方です。ここを整理すると、次のカラーで何をお願いすればいいかが見えてきます。

白髪が目立つのは、色ではなく「明るさの差」

白髪が目立って見えるいちばんの原因は、色の違いよりも明るさの差です。白髪は光を強く反射するため、周りの髪が暗いほどコントラストが大きくなり、細い一本でもはっきり見えてしまいます。

黒に近いしっかりした色で染めると、その瞬間はとてもきれいに隠れます。ただ、髪は日々伸びていきます。根元から白い部分が出てきたとき、暗い髪との差が大きいぶん、境目がくっきり見えやすくなります。

「染めた直後の完成度」を優先するか、「伸びてきたときの目立ちにくさ」を優先するか。ここは相反することがあります。どちらを大事にしたいかで、選ぶ明るさは変わります。

ちなみに、白髪が目立つ場所には偏りがあります。分け目、こめかみ、生え際。ここは頭皮が見えやすく、光も当たりやすいため、実際の本数以上に目についてしまう場所です。

目立たなくする染め方の考え方

当店の施術でも、次のような組み立てでご相談することが多いです。

全体を暗くしすぎない

極端に暗い色は避け、地毛より少しだけ明るいトーンに整えると、白髪との明るさの差が縮まります。差が縮まるぶん、根元が伸びてきても境目がゆるやかに見えやすくなります。

「明るくすると白髪が染まらないのでは」と心配される方もいらっしゃいますが、白髪染めの薬剤は色を入れる力を持っているので、明るめの設定でも染めること自体はできます。ただし明るくするほど白髪はうっすら透けて見えやすくなるため、どこまで許容できるかの線引きが大切になります。

赤みやオレンジみを少し残す

白髪は染まったあとに、周りの髪より色が抜けやすい傾向があります。灰色系や寒色系に振りすぎると、色が抜けたときに白っぽく浮いて見えることがあります。

ベージュやブラウンのように、ほんの少し暖かみのある色味を残しておくと、色が抜けていく途中の状態も穏やかに見えやすくなります。

白髪の量に合わせて染める場所を分ける

白髪が多いのは生え際や分け目だけ、という方は少なくありません。その場合、全体を同じ強さで染める必要はありません。気になる部分は白髪をしっかり入れる設定にし、それ以外はやわらかい設定にする、という組み立てもできます。

染める間隔を決めておく

根元が気になり始めるのは、一般的に三週間から五週間あたりという方が多い印象です。伸びる速さも白髪の量も人それぞれですので、これは目安です。

ご自身の「気になり始める時期」がわかると、その少し手前で予定を入れられるようになり、慌てて暗く染めてしまう場面が減ります。

「白髪ぼかし」という選び方

白髪ぼかしの向き不向きを比較したい方は、白髪ぼかしが向く方・向かない方も参考にしてください。染める間隔を考える際は、リタッチと全体染めの使い分けもあわせてご覧ください。

白髪ぼかしは、白髪を完全に隠すのではなく、周りの髪となじませて目立ちにくくする考え方です。

ここで一点、はっきりお伝えしておきたいことがあります。白髪ぼかしと呼ばれる方法には、大きく二つの流れがあります。

ひとつは、ハイライトやウィービングのように、ブリーチで筋状の明るさを入れて白髪を紛れさせる方法。もうひとつは、ブリーチを使わず、薬剤の明るさと色味の組み立てだけでなじませる方法です。

当店で承っているのは後者、ハイライトを使わない方法です。オーガニックカラーの単色で、明るさと色味を調整しながら、白髪と地毛の差をゆるやかにしていきます。ブリーチを使わないぶん、明るくできる範囲には限りがありますが、根元が伸びてきたときの境目がやわらかく、扱いやすい状態を保ちやすいのが特徴です。

ハイライトやブリーチを使うデザインでの白髪ぼかしをご希望の場合は、その施術を専門に扱う美容室にご相談ください。当店では承っておりません。

染めたあとを長持ちさせるために

白髪染めは、色が抜けてくると白髪の部分から先に明るく見え始めます。色持ちを穏やかにすることは、白髪が目立ち始めるまでの時間を伸ばすことにもつながることがあります(感じ方には個人差があります)。

どれも地味なことですが、積み重ねで変わってきます。逆に、熱いお湯で長く洗う習慣があると、色が抜けるのは早まりやすくなります。

カラーと同時にトリートメントを組み合わせて、質感を整えておくのもひとつの方法です。表面が整うと光の反射がそろい、白髪の一本一本が浮いて見えにくくなることがあります。

まとめ

白髪を目立たなくする鍵は、隠す強さではなく、周りの髪との明るさの差をどれだけ小さくできるかにあります。

暗くしすぎない、色味に少し暖かみを残す、気になる部分と全体で設定を分ける。この三つを意識するだけで、伸びてきたときの見え方はずいぶん変わります。

もちろん、白髪の量も髪質も、これまでのカラー履歴も人それぞれです。当店ではハイライトを使わない単色のカラーで、どのくらいの明るさと色味がなじみやすいかをご一緒に決めていきますので、今の色が暗すぎると感じている方は、次回のカラーのときに色味からご相談いただけます。

完璧に消すことだけが答えではありません。目立ちにくく、無理なく続けられる染め方が見つかると、白髪との付き合い方は少し楽になります。気になる場合は、担当の美容師に一度ご相談ください。